※補聴器を装用しても音の反応が全くなかった息子。2012年3月に人工内耳手術をしました。
『お耳の成長記録』として、人工内耳を装用してからの息子の様子、聴こえの変化、ことばの表出記録などを、当時のメモをもとに過去を振り返って綴っています。
まとめはこちら>>>『お耳の成長記録』
人工内耳装用17週間目(1歳10か月)
とある日の家庭療育
- 絵本の読み聞かせ
2冊用意して、
「なーらんだ と くっついた どっちから読んでほしい? こっち? それとも、こっち?」と尋ねて、
「こっち」という発語を誘導していました(まだ言えませんでしたが)
「じゃあ、こっちから読むね」と読み聞かせを始めました。
この頃は、絵本だけでなく、毎日着る服、おかし、ごはん、おもちゃなど、よく二択させていました。
例えば、服だとしたら、「こっちの赤い服と、こっちの点々(水玉のことです)の服、どっちがいい?」のように、必ず選択肢のキーワードを声かけに入れること。
端的には「こっち」という言葉の発語の誘導のためですが、二択で尋ねることによって聞き貯める言葉を増やすためでもありました。幼児にとって自分に関わることや希求することほど頭に残りやすいといいます。
また、「こっち」が言えるようになったら、息子が「こっち」と言った後に、「こっちの赤い服だね」と付け足すことにより、少しずつ長い文章を聴くように意識づけしていました。
そして、二択ができるようになったら、三択に!
これでかなり聴覚記憶が鍛えられました。
聴覚記憶についてはこちらもどうぞ>>>「聴覚記憶のトレーニング」
これはだれかな?ママだね。これはチュンチュンだね。まっすぐにならんだね
「くっついた」で「ぎゅ」っと抱きしめて(^^)
絵本についてはこちらもどうぞ>>>「0~2歳のおすすめ絵本」
- 工作
クレヨンでいろんな線を描いてみました。人の顔に髪の毛を足しました「シュッシュッ」「くるくる」「もじゃもじゃ」などの声かけを。色の概念も。
ヘビをかいて「へびさん にょろにょろ」。それをはさみで「チョキチョキ」「できた!」
この頃、本物のはさみを使い始めました。
- パズル
2ピース
- 福笑い(目隠しなしです)
ちょうどいい福笑いがなくて、手作りしました。ひとつずつパーツを手にして、私の顔に対応させながら「おめめはこれ。だからこの辺かな?」と最初は教えていましたが、そのうちに自分で正しい場所に置けるようになりました。しかし、まだこの頃は「顔の部位」の音声理解はしていませんでした。
- シール貼り
巧緻性。市販のシールブックをいろいろ利用していました。
- 写真カードからの選択
「ママはどれ?」「おばあちゃんはどれ?」
- 色わけ
同色の仲間みっけ
言葉だけに偏らず、家庭療育では他の発達も同時に促していくことが大切
ジェスチャーが二語文になった
人工内耳を装用する前は、日常生活の言葉はジェスチャーを交えて息子に声かけしていました。「お風呂に入るよ」だったら、「体をごしごししてみせる」などです。
発語がない息子はまだジェスチャーをいくつか使っていました。
食べたいものがある時はその食べ物を指差ししていたのですが、それが突然、食べたいものを指差ししてから、口に手を持っていくようになりました。
指差しも一語と数えるならば、本人なりに意思を伝えるジェスチャーが二語文になった感じなのかな。
これからは息子のジェスチャーに私が言葉をのせていくことで、理解語から自発語につなげられたらと思いました。
人工内耳を装用して17週間目の気づき
- 身振りなし音声だけでアクションがあった言葉
トイレ行くよ
- 気付いた生活音(家の中)
特になし
- 環境音や屋外での新たな反応
特になし
- 発語
不明瞭ですが、「乾杯」
- 発声
あまり変化なし
- その他
日常の生活習慣に関する言葉、「トイレ行くよ」、「ごはん食べるよ」、「おふろ入るよ」、「手を洗うよ」、などは音声のみで理解できるようになったため、ジェスチャーを減らしていくことにしました。
まずは、丁寧に。そして、気長に言葉かけしていきましょう。
楽しくシール貼り☆