家の中での生活音は、屋外よりも聴き取りやすく、また音がなるタイミングが分かりやすいものです。
ひとつひとつ、その音と、その音の出どころとを一致させてあげました。
例えば、家の中の生活音
- インターフォンの呼び出し音
- レンジの音
- トースターのタイマーの音
- 壁時計の時報メロディの音
- 手を洗う時の水の音
- トイレの水を流す音
- お風呂のお湯をためるときの音
- 掃除機の音
- カーテンを開け閉めする音
- 電話の音
インターフォンの呼び出し音なら、
「(耳に手を当てて)ピンポーンって聞こえたね。パパが帰ってきたのかな」
インターフォンに出て(画像があれば訪問者を確認して)
「パパ、おかえりー」と応答し、
ドアを一緒に開けにいっていました。
地道に一つ一つの音に気付きをあげて、音に関心を持ってほしいと思っていました。
続けるうちに、今聞こえた!という表情をする瞬間が分かるようになりました。
そして、聞きなれた音がすると、動きが止まり、音の出どころを探すようになりました。
また、どの程度の音域の音が聞こえているのか「リング6音」を使って積極的に確かめることをしていました。
「リング6音」とは、m/u/i/a/sh/sの6音で、低音mから高音sまで広い周波数の音をカバーしています。それぞれの音を声で出してみて、息子の反応から聞こえの確認をしました。補聴して間もない子にとっては、補聴器や人工内耳の機器の動作不良のチェックにもなります!
6音に相当する近い音として、例えば以下のような音を含む言葉があります。模倣が出るようになっている子なら、近い音をだそうとする様子で音の聞こえを確認できます。
[m] まんま、ママ
[u] ぶーぶー(車)、ウーウー(サイレンの音)
[i] いっぱい、いっしょ、いただきます、1こ
[a] あっぷっぷ、あそぼ、あった、あっち
[sh] シュッシュッ(きしゃの音)、しー(静かに)
[s] おやすみ、バス、すき
息子は人工内耳を装用してすぐの頃、[sh]と[s]の高い音には反応がなくて、聞こえているのかよく分かりませんでした。音の反応をSTの先生に伝え、マッピングを重ねるうちに、しっかり反応がでてきました。
(2)音への気づき~音のマッチング~
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