難聴赤ちゃんの子育て
言葉育ては家庭にあり
家庭療育

【家庭療育】オノマトペ、赤ちゃんだけのものではない

ちびっこのママと話していた時、

「うちの子、複雑なオノマトペが分からないようなのよね」

と聞きました。

分かります!そうなんですよね。オノマトペは奥が深くて、確かに難しい。

 

でも、オノマトペを知って理解すると、言葉から想像する世界が広がります。

難聴療育では、言葉育てでオノマトペをたくさん使いますが、オノマトペの音は赤ちゃんの耳に入りやすく、真似しやすい言葉だからなんですよね。

しかし、オノマトペは赤ちゃんだけのものではありません。学習言語習得期となる小学校の国語の教科書にもたくさん出てきます。そして、文学作品といえばオノマトペの宝庫です。

抽象的な表現が苦手だといわれる難聴児ですが、オノマトペをもう一度はじめてみませんか?

 

オノマトペってなんだろう?

ご存知のとおり、「オノマトペ」とは音や様子を表した言葉です。

擬音語擬態語とも呼ばれます。

 

「擬音語」は、オノマトペのうち、音や声を表した言葉です。

肩をトントンたたく
ドシンと足音がした
あかちゃんがえーんえーん泣いている
ベルがリンリンなる
ピーポーピーポー
ガォーとライオンが吠えた

聞こえる音や声を言葉で表しているので、日常生活の声かけでもたくさん使うことができますよね。

 

一方、

「擬態語」は、オノマトペのうち、様子や心情を表す言葉です。

音がありません。

風車がくるくるまわる
ふわふわのパンケーキ
しーんと静まりかえる
じーんと胸があつくなった
ぞくぞくするような興奮
わくわくどきどき
もぐもぐ食べる
もぞもぞ動く
にやりとする
にっこりする

その言葉を聞くと様子がイメージできます

例えば、「もぞもぞ」だと、地を這いつくばっている何かがイメージできるはずです。

 

また、「にっこり」「にやり」ともに、笑う様子を表しますが、「にやり」の場合は得意げほほ笑む様子が思い浮かびます。

しかし、日常で子どもに「にやりとわらったね」なんてあまり言いませんね。

このように、聞こえない音を表す擬態語の中には、普段会話で使わない言葉もあります

 

また、「どんどん」というオノマトペ。

どんどんドアをたたく」という擬音語で使われますが、「どんどん差をつめる」という擬態語としても使うことができます。

このように、どちらにも使われるオノマトペもあります。

 

まとめると、

オノマトペを難しく感じさせるのは、

①オノマトペの中でも音がしないオノマトペがあること

  ⇒日常会話で使わない⇒声かけしにくい

②一つの語に、複数の意味があるオノマトペがあること

だと思います。

絵本から教科書、そして文学作品へ


日常会話であまり使われないオノマトペは、絵本から感覚として覚えることができます。絵を見て、お話を聞いて、イメージすること、想像することから始まります。

特に、赤ちゃん絵本はオノマトペだけでできているといってもいいほどです。お子さんのお気に入りがみつかるといいですね。

 

絵本

『もこ もこもこ』
「しーん」「もこもこ」「にょきにょき」「ぷぅー」「ぱちん!」
オノマトペだけでストーリーが広がっていきます。
『もこもこもこ』を何度も読んでほしがるお子さんは、想像力豊かなのでしょう。

もこもこもこ (ぽっぽライブラリ みるみる絵本)

 

こちらも、同じですね。

『だるまさんが』
「にこっ」「どてっ」
思わず真似しちゃう子もいますね。
何度も読んで次に出てくる言葉を覚えたり、ページをめくる前に準備したり。
繰り返し、繰り返しが楽しい時期は、オノマトペの発語がある子もいるかもしれませんね。

だるまさんが

 

 

絵本にでてきた言葉を、今度は日常生活の中で使ってあげてくださいね。言葉と経験の記憶がつながりやすくなると思います。絵本も好きになりますよ。

じゃあじゃあびりびり (まついのりこのあかちゃんのほん)

しましまぐるぐる (いっしょにあそぼ) 0~2歳児向け 絵本

ごぶごぶ ごぼごぼ (0.1.2.えほん)

おひさま あはは

きゅっきゅっきゅっ―くつくつあるけのほん3 (福音館 あかちゃんの絵本)

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オノマトペは赤ちゃんだけのものではない

オノマトペ。実に小学校の教科書にもたくさん出てきます。

1年生の国語の教科書では、

「ふかふか」「ぶかぶか」「ぷかぷか」どんな時に使うかな?

「そうろり そろり」「つうるり つるり」氷の上、どんな様子で歩いてる?

 

2年生の国語の教科書には、

「しげしげ」「まじまじ」

という言葉が出てきます。話の前後からそれぞれどういうふうに見ているのか想像します。

 

また、文学作品には造語によるオノマトペがあります。宮沢賢治の作品は創作オノマトペであふれていますよね。

『雪渡り』では、雪国で狐と兄妹が愉快に雪を踏みならす音を入れて、キックキックトントンと歌っています。

『風の又三郎』では、風が強く吹く様をどっどど どどうど どどうど どどう」と描いています。

こうしたオノマトペを口ずさみ、情景や心情を思い描くことができるといいですね。

 

雪わたり (福音館創作童話シリーズ) [ 宮沢賢治 ]

風の又三郎ー宮沢賢治童話集2-(新装版) (講談社青い鳥文庫) [ 宮沢 賢治 ]


療育のスタートでもあるオノマトペですが、奥は深い。

赤ちゃん時代の声かけだけのものではありません。この先ずっと付き合っていくものです。

生活体験と絵本と声かけのセットで、語彙力想像力とをつけていきたいですね。

わが家もまだまだ学習中です(*‘∀‘)

 

 

こどもとききたい童謡 ~たのしい日本のうた~ from HiHiRecords

♪どんぐりころころどんぐりこ~♪
童謡にはオノマトペがいっぱいでてきますね

 

 

 

余談ですが、、、

先日、マンガでオノマトペ探しをしました。

オノマトペの多さに息子は驚いていました(笑)

 

 

 

最後までお読みくださりありがとうございました。

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nanchou-akachan
難聴児の母親です。