※補聴器を装用しても音の反応が全くなかった息子。2012年3月、1歳6か月で人工内耳手術をしました。
『お耳の成長記録』として、人工内耳を装用してからの息子の様子、聴こえの変化、ことばの表出記録などを、当時のメモをもとに過去を振り返って綴っています。
まとめはこちら>>>『お耳の成長記録』
人工内耳装用29,30週間目(2歳1か月)
続く補聴器バトル
裸耳(らじ)の聴力検査をしました。
結果は両耳とも100dB~スケールアウトでした。
人工内耳の対側の左耳は、補聴器を装用した場合も裸耳と同じ100dB~スケールアウトでした。
息子は全く補聴器では補聴ができていないようです。未だに補聴器をつけるのを嫌がるのも無理はないかもと思えてきました。
補聴器の装用を再開したのは人工内耳装用14週間目でした
それでも、担当医からは補聴器をできればつけましょうと言われており、
また、ALADJINでも「人工内耳+補聴器」の方が「片側人工内耳のみ」よりも、語彙・統語・言語性コミュニケーションの発達で高いスコアだったいう結果が出ていました。
ALADJIN>>>「聴覚障害児の日本語言語発達のために」(PDF 108MB)
それは、人工内耳の電気刺激と補聴器の音響刺激が中枢で統合されて言語聴取成績が向上するからだとありますが、息子の場合、全く補聴器による音響刺激が脳に入っていないのは明らか。補聴器の装用の恩恵はこの結果のように得られていない状態だといえます。
それでも補聴器をつけさせる意味があるのか悩みました。
しかし、人工内耳の両耳装用も視野にあったため、補聴器の装用で耳にかけに慣れることにもつながると考え、装用を続けることにしました。
息子との補聴器バトル負けてるなぁ。がんばろう。
公園トラブル
午前は近所の公園によく遊びに行っていました。
午後は放課後の小学生が集まりますが、午後は未就園児の子どもたちでのんびり過ごせます。
その頃の息子の公園あそびのお気に入りは、すべり台からすべる時に「カンカンカン」と私が踏切の遮断機になって手でトンネルを作り、自分は電車になりきってその下を滑り下りるあそびです。
他のママさんからやってもらってから気に入り、私もするようになりました。
思えば、遮断機を電車がくぐりぬけることは実際あり得ませんね(笑)
ところで、息子はいつも車(↓)に乗って公園へ行っていたのですが、
お友達から「かして~」って言われても、貸すことが全くできませんでした。
乗ろうとした子を押しのけ、すごく拒否を示していました。
自分はボールを貸してもらって一緒に遊んだのに。。。
そのママからは、「うちも三輪車は絶対に誰にも貸さないから同じだよ」と言ってもらいましたが、息子の場合、大して大事でなさそうな砂場セットも貸しません。ちょっと誰かが触るだけで怒ります( ;∀;)
人に貸せないものは持っていかない方がいいのかなとも思うけれど、
憧れのやり取りができるようになってほしいのもあって、あえて持ってでかけることにしていました。
ある日、息子の機嫌がいい時、「このスコップあのお友達にかしてあげようか?」と声かけて、
その子に私から「どうぞ」と手渡しました。
息子はそばにいましたが、それを見ていても怒りませんでした。やった!
私が間に入ってやりとりのお手本を見せてあげるのは効果的なようでした。
公園では名前を聞かれたり、物のやりとりがあったり、順番を守ったり。
あいさつやルールがいっぱいです。
ちょっと上のお兄さんやお姉さんを見て学んでほしい。
そして、私も息子の発語があるまでは、息子になりきってお友達に声かけしていきたいなと思いました。
とある日の言語訓練
2歳頃は7~10日に1回の頻度で言語訓練のため言葉の教室に通っていました。
できるだけ車ではなく、地下鉄やバスを利用していました。
特に、バスはお年寄り比率が高くて、幼子にかまってくれる方がだいたい一人は乗っています。イヤイヤ期真っ只中の息子を連れていても、子連れに優しい車内の雰囲気に私も救われていました。
セラピーの内容は
・天気の確認
・乗り物
・動物
・リング6音
- 天気の確認
お空をみて、今日は晴れかな?曇りかな?雨降っていたかな?
お天気カードの中から、おひさまの絵が書いていある「ぴかぴかのはれ」のカードを選べました。そこに、シールをぺたっと貼りました。
普段から、息子はよく空を見て、おひさまやおつきさまを探しています。先日の雨の日は、日課のカレンダーワークで、傘と雨のマグネットを持ってきてくれました。
興味のあることは覚えるのが早いですね。
反対に、興味ないもの(体のパーツとか)は何回話しても、しらーっていう感じで、聞いているのかもよく分かりません( ;∀;)
- 乗り物
車(ぶっぶー)、バス(ぶっぶー)、飛行機(きーん)、新幹線(びゅーん)、救急車(ぴーぽーぴーぽー)
「おーい」「ぴーぽーぴーぽーはどこですか?」
それぞれのミニカーを使って、その音に対応する乗り物を選ばせるものでしたが、ぜんぜんできませんでした。
「おーい」と「ぶっぶー」は声を真似していました。
乗り物の私の声かけ、思えば少なかったかもしれません。
※乗り物パズルを利用して、声かけ強化。
- 動物
いぬ、ねこ、うま、あひる、やぎ、にわとり、うさぎ、うし
それぞれの鳴き声に対応する動物を順番に絵の中に入れていく遊びをしました。
なんとなく似たような鳴き真似しながら選んでいました。分からなかったのは、あひるだけでした。
おそらく、動物は絵本によく出てくるので覚えも早かったように思います。
つぎはだれがないているのかな?出てくる動物をあてっこしながら読みました。
- リング6音
6音とも聞こえは問題なし。でも真似するまではできませんでした。
今のところ、遊びの中でなら勢いで似たような音を出すことがあるので、フィロソフィーで聴き取っているのは感じました。けれど、いざ真似しようとしてもできない様子です。
思えば、発語が確認できた言葉でも、それが定着しているとはなかなか言えないのはなんでだろうって感じていましたが、勢いで出している言葉だったのかもしれません。
発話は舌の発達(体の発達)と比例するから、舐めたり、うがいしたり、舌をうまく使えるといいねと薦められました。
あめを舐めたり、はちみつを舐めたり、口のまわりについたアイスクリームを舐めたり。
うがいは、口の中に水をためて「ぺっ」とはき出すだけの簡単なものでもいいそうです。口の中に水をいれた状態で維持するのって案外難しいからだとか。さっそくお風呂で始めてみました。
人工内耳を装用して29,30週間目の気づき
- 発語
ジャンプ
動物の鳴き声
こけこっこー
モー
にゃお
かんかん(踏切)
- その他
①いろんなところで数字の「1」と「2」を見つけて教えてくれるようになりました。また、私が2といったら、「2」と指を二本立てるようになりました。
ピースも作れるようになり、「何歳?」「2!」ができました。
②CDだけでも踊れることが分かりました。
聞きなれた私の声だったり、テレビなどの視覚のヒントがあると踊ったりできるのは分かっていましたが、CDのイントロだけでその歌の振りを始めました。どんな感じに聞こえているのだろう。
③言葉で説明するだけで納得がよくなりました。
発語は全く伸びないので、聞き貯めていると信じたいという心境でした。
まずは、丁寧に。そして、気長に言葉かけしていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
足けり強化に☆
ブログ村のランキングに参加しています。読んだよ、とぽちっと押して頂けると嬉しいです。