絵本に目覚める
人工内耳装用7週間目からの続きです
話は遡りますが、妊娠中久しぶりに絵本に触れました。産まれてくる赤ちゃんに読んであげたいと思い、気が早いですが本屋さんに足を運びました。懐かしい絵本の表紙を見て、忘れていた記憶がよみがえってきました。
しかし、中身を読んでも昔感じた楽しさやワクワク感があまり感じられませんでした。こんな話だったっけ。もっとおもしろかった気がするけれど。中でもストーリーが単純な赤ちゃん絵本の魅力が全くもって分かりませんでした。
ところが、息子を通して絵本の素晴らしさを再び知ることになりました。
そのひとつが誰もが知る『おおきなかぶ』
おおきなかぶを引っこ抜こうと家族総出で孤軍奮闘する話です。
誰々が誰を引っ張ってと、何度も同じフレーズが繰り返されて、長くてしつこいなと思って息子に読んでいたのですが、引っ張る仲間にいぬが登場するあたりから息子は顔がにやっとするんです。
そして、「うんとこしょどっこいしょ」が始まるたびにわくわくする息子の様子を見て、すごいぞ絵本って思い改めました。おとながしつこく感じるくらいが子どもには面白いツボになるんだなって。私も調子に乗って、かぶを引っ張るところでは息子の足をかぶに見立てて引っ張ったりすると、ますます喜んでくれました。
視点を子どもの位置に置いて久しぶりに味わう絵本の魅力でした。
補聴器の時から絵本を読み聞かせはしていました。しかし、勝手にページをめくってしまうので、読み聞かせるというよりは一緒に絵を追っていくような感じでした。それは、人工内耳を装用してもしばらく変わりませんでした。人工内耳を装用したからといって、すぐに言葉を理解はできません。音が聞こえることと、言葉を理解することは別です。話もなかなか聞いてくれませんでした。
しかし、同じ絵本を繰り返し読んでいるうちに、絵本の繰り返しのリズムと音の響きが結びついたのか、この頃はじめて絵本の読み聞かせを最後まで聞いてくれるようになりました。
そして、図書館通いが始まったのでした。
おおきなかぶ ロシアの昔話 (こどものとも絵本 世界の昔話) [ アレクセイ・ニコラエヴィッチ・トルストイ ] 価格:972円 |
人工内耳を装用して8週間目の気づき
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身振りなし音声だけでアクションがあった言葉
カタカタ、ひこうき
- 生活音(家の中)
カーテンの開け閉めの音
- 発語は何もなし。発声も変化なし。
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テレビの音声や歌、時計の時報のメロディーに合わせて、小さい声で「あーあー」と言っているのに気がついた。
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歯磨きの練習DVDでお口を開けて「あ、あ、あーー」に合わせて声を出していた。
補聴器を装用しても音の反応が全くなかった息子。人工内耳手術をし音入れした日が「お耳の誕生日」となりました。お耳の成長記録として、息子の様子や、私が感じたことを残しています。私の主観も大いに入っています。