もうすぐ人工内耳手術を予定しているというお子さんのママさんからご質問をいただきました。
そこで、メーカーを決めないといけないのですが、コクレアの音楽の聞き取りについて教えていただきたいです。コクレアがシェアNo. 1ですし、今度新しい機種も出るので、いいなと思うのですが、音楽の聞き取りはメドエルが優れているみたいなのですが、コクレアをつけている息子さんは音楽や歌はどんな感じですか?
息子は両耳コクレアの人工内耳を装用しています。
右はNucleus5、左にNucleus6を装用しています。
アニメの主題歌や運動会の応援歌などよく歌っています。
宿題をしている時はたいてい鼻歌を歌っています(笑)
まぁ音痴もいいところですが(;’∀’)
音楽が音を楽しむものだというならば、息子なりに音楽のある生活を送っていると思います。
以前、大沼直紀先生の講演で、「人工内耳と音楽」について聞いたことがあります。
「難聴者(人工内耳装用者)がうまく歌えないのは、健聴者のように聞こえていないから。
聴野(音として聞こえる範囲や大きさ)に入ってくる音がその人の音楽になる。
健聴者の聴野に比べて人工内耳装用者の聴野は狭く、同じように聞こえない。同じように歌えないものである。
しかし、その人その人の聴野の中で音楽を楽しむことが大切」
ということをおっしゃっていました。
この話を聞いて、自分の聴野の中に響く音を頼りに歌ったり踊ったり耳を傾けたりすることができるってそれだけで素晴らしいなと思えて、ずっと気持ちの中にあった息子の音楽に対する見えないハードルがすっと下がりました。
人工内耳のサウンドプロセッサは、人の声(ことば)を聞くことを第一に作られていて、音楽(楽器や電子音などいろんな音色)を聴くことを第一には作られてはいないと聞いたことがあります。今は音楽がよく聞こえるモードがコクレアのプロセッサについています。メドエルのプロセッサのHPを拝見すると、「音楽鑑賞に最適な機能を備えています」と書かれています。
私にはどちらのメーカーのプロセッサー(および電極)が音楽の聴き取りにより良いのかは分かりません。しかしながら、コクレアであっても、メドエルであっても、大沼先生の話にあるような聴野は大きく変わらないのではないかと思います。人工内耳装用者にとって音の高低の幅を聴き取るのは難しいというのは共通していると思います。
うちはピアノや楽器を習いに行ったりはしていないのですが、やはりレッスンを受けることで上達する面もあると思います。人工内耳は補聴器よりも音楽を聞き取りにくいといいますが(音の厚みが違うという表現を聞いたことがあります)、人工内耳のお友達の中にもピアノやバイオリンを習っているお友達がたくさんいます。人工内耳を装用しても音楽や歌をあきらめないで楽しむことができると思います。
私も息子には将来にわたって音楽が好きだと思えるといいなと願っています。
鼻歌を歌う息子が私は好きです。
昨年だったでしょうか。英会話教室で「Months of the Year」を歌って、グループの子に音痴って言われようです。
「おかあさん、ぼくって音痴じゃないよね?」と帰って聞かれました。
音痴だと思わないよ、お母さんは(;’∀’)
と答えましたがね。
本人は音痴の自覚がないようです。でも、そろそろズバリ言う子もいるでしょうね。
あまり気にする子ではないと思いますが、、、
自覚がでてきたら、音痴だっていい。みんなと歌う時は何なら口パクでもいいんだよって話そうと思っています。
自宅にいるときくらいは、気持ちよく歌わせてあげたいです。
童謡うたいましょう♪