※補聴器を装用しても音の反応が全くなかった息子。2012年3月に人工内耳手術をしました。
『お耳の成長記録』として、人工内耳を装用してからの息子の様子、聴こえの変化、ことばの表出記録などを、当時のメモをもとに過去を振り返って綴っています。
まとめはこちら>>>『お耳の成長記録』
人工内耳装用18週間目(1歳10か月)
お耳つけて
早朝、先に目覚めた息子に叩き起こされました。
目を開けると、
右耳をぽんぽん、ぽんぽん叩いて、お耳つけてをアピールしてきました。
毎朝起きてすぐに人工内耳つけていましたが、息子自身からつけてほしいと言ってきたのはこれが初めてでした。
人工内耳つけてと自分から言う日が来るなんて。
人工内耳手術をしたほんの四ヶ月前までは想像もしなかったことです。
このジェスチャーが、「聞こえないから早く人工内耳をつけて」なのか「起きたから早く人工内耳をつけて」なのかは、まだ分かりませんでしたが
お耳をぽんぽんしながら私を起こす姿をとても愛おしく感じました。
音のする生活に少しずつ慣れてきたのかなと思えました。
お名前「はーい」
名前を呼ぶと「あい(はい)」と言って、手をあげられるようになりました。
練習を始めたのはこちら>>>「人工内耳装用10週間目」
これはヤマハのおかげでもありそうです。
レッスン前に名前を呼ばれたら返事をして名札シールを貼ってもらうのですが、そのシールを先生に貼ってもらうのがうれしいようで、毎回ヤマハで使ったシールを持ち帰って練習しました。
シールを見せると、教室のことを思い出します。
教室さながらに、「○○くん」と息子を呼んで名札シールを胸に貼ってあげて時々遊んでいたのですが、
ついに、パパが名前を呼んでも、「はい!」って手をあげてお返事することができるようになりました!
実際は「あい!」っていう感じでしたがね(*‘∀‘)
日々の成長はなかなか目に見えず暗闇を走っているようでモチベーションも低下しがちでしたが、こういうふとした成長が時々あると、やはり積み重ねていくしかないのだと感じました。
ヤマハ
ヤマハに入会したのは、人工内耳手術の一か月後の1歳7か月
今思うとなんと無謀な、、、
前のめりな自分の性格が表れている出来事だなと思います。
案の定、なかなかレッスンに集中してリトミックやらお歌に参加できないので、1年半後に退会しました。
今なら分かりますが、音が聞けるようになったとはいっても、まだ歌とリズムと楽器とメロディーやら、いろんなものが合わさったものは全く楽しい音として聞こえていなかったのでしょう。
その当時、必要だったのはお母さんが歌う子守歌、わらべ歌、手遊び歌でしたね。
もちろんしていましたが、これを楽しんだ先に習い事としての音楽(ヤマハ)があったんでしょうね。
一気に5段とびしようとした感じですかね(-_-;)
今は笑い話ですが、ほんとこの頃は気合が入りまくりでここから三年くらいは試行錯誤の連続でした。これも家庭療育ならではの失敗談です。。
反面教師にしてください。
聞こえる子との交流
しかしながら、音楽を楽しむという目的は達せませんでしたが、同年代の子と過ごす時間を持つことによって、こうしてお返事「はーい」が出来るようになり、全く無駄ではなかったと思っています。
聞こえるお子さんとの交流は、成長を比べてしまうからか遠慮しがちになる方も多いようですね。
私はそういう点ではあまり気にすることがありませんでした。
聾学校に行かない代わりに、同年代と子と触れ合う時間を持つために地域の子育てサークルなどを利用していました。
むしろ実物対象があって、息子が今できないことが分かってよいと思っていました。
焦燥感はありましたが、ネガティブな気持ちではなく、「こんなことが話せるようになるんだ」、「こんなやりとりができるようになるんだ」と、
息子にその様子を重ねては育児書の代わりと思っていました。
子どもたちはまだ並行遊び状態です。おもちゃの貸し借りや、取り合いはあります。そんな時、親が必ず仲介にはいりますよね。
「貸して」ってまだ子どもが言えなくても(言えない子の方が多いので安心)、母親が代わりに言って子どもにその場面を見せてあげることで、経験値となります。
聞こえる聞こえない関係ありません。
近所でどんどん遊ぶといいですよ。
人工内耳を装用して18,19週間目の気づき
- 身振りなし音声だけでアクションがあった言葉
もう1回
パパ、ママ、おばあちゃん
飛行機
おいしい
くさい
ごちそうさまでした
絵本読むよ
- 気付いた生活音(家の中)
特になし
- 環境音や屋外での新たな反応
特になし
- 発語
「いないいないばあ」の「ばあ」
返事「はい」
- 発声
あまり変化なし
- その他
工作、お絵かき、砂遊び、粘土遊びをたくさんするようにしました。遊びながら自然な声かけをするようにしました。
1週間に1日くらいは今日は頑張ったと思えるような日にしたいと思って過ごしていました。
まずは、丁寧に。そして、気長に言葉かけしていきましょう。