※補聴器を装用しても音の反応が全くなかった重度難聴の息子。2012年3月、1歳6か月で人工内耳手術をしました。
『お耳の成長記録』として、人工内耳を装用してからの息子の様子、聴こえの変化、ことばの表出記録などを、当時のメモをもとに過去を振り返って綴っています。
まとめはこちら>>>『お耳の成長記録』
人工内耳装用48,49,50週間目(2歳6か月)
人工内耳手術をしてからちょうど1年です。
補聴器の装用効果が全くなく、人工内耳手術を受けたのが1歳半でした。
人工内耳を装用してもはじめの8か月間は発語がほとんどありませんでした。ここが一番の忍耐の時だったように思います。
しかし、
ピンポーンに反応して玄関に走っていく後ろ姿
呼びかけて顔をあげたときに目が合う瞬間
喃語で話しかけてくる愛くるしい声
音のおもちゃが響くにぎやかな空間
気づくと、息子の毎日の生活に「音」が欠かせないものになっているのでした。
発語がなかなか出ないことに不安はありましたが、私にとってはロールモデルとする先輩パパママたちの心強い存在がありました。
また、STの先生の適切な指導と温かい励ましのおかげで療育に関してはブレることはありませんでした。
心がけてきたことはこの3つ
- 言葉は家庭で育てる
- 生活を柱として丁寧に関わる
- 「声かけ」
そして、手術からあと1週間で一年という時でした。
「二語文」がでました(/_;)
その言葉は、
でした(^^;)
いつもおやつの時間になると、「おかし!おかし!!おかし!!!」の連呼でおかしを欲しがっていたのですが、そのたびに
前日までこんな感じのやりとりしていたのですが。
突然の二語文でした。
お子さんのはじめての二語文は何でしたか?
まだのお子さんはどんな言葉がでてくるのか楽しみですね(^^♪
- 二択で選択させる理由
とある日の言語訓練(2歳6か月)
2~3歳半頃までは7~10日に1回の頻度で言語訓練のため言葉の教室に通っていました。
普段は車移動が多いのですが、言葉の教室は公共交通機関を利用していました。
特に、バスはお年寄り比率が高くて、幼子にかまってくれる方がだいたい一人は乗っています。イヤイヤ期真っ只中の息子を連れていても、子連れに優しい車内の雰囲気に私も救われていました。
出かける日はその日の朝、そのことを告げていました。
以前は私がよく行くところの場所カードと乗り物カードを見せて教えていましたが、この頃になるとカードは使わなくなりました。視覚による情報補完は徐々に減らし、やりとりは聴覚オンリーでした。
もちろん、聞いていなかったり、まだ理解できていなかったりすることの方が多かったですが、たまに玄関を出てから、
「ばし、ばし(ばす)」と息子が歩きながら言っていることもあり、ちゃんと伝わっているなと感じることもありました。
セラピーの内容は
・天気の確認
・カレンダーワーク
・場所を表す言葉を使ったかくれんぼ
・形と大きさの二項目の聴覚記憶
・リング6音
・絵本
- 天気の確認、カレンダーワーク
今日のお天気はどうだった?
晴れていたかな?曇りだったかな?雨降っていたかな?
カレンダーで今日の日にち(何月、何日)を確認。
- 場所を表す言葉を使ったかくれんぼ
「机の上」、「ごみ箱のうしろ」、「かごに下」、「ティッシュの中」に先生が隠した動物を探すかくれんぼ遊び
位置の指示の理解はまだ難しいようでした。私が意識して使っていなかったので無理もない(^^;)
今週の声かけ強化語彙に!!!
- 形と大きさの二項目の聴覚記憶
大小の丸、四角、三角、ハートが書かれた用紙。先生が、大きさと形の二つの指示し、該当するものを塗りつぶす聴き取りゲームです。
「大きい、丸をぬってください」
「次は小さい、四角をぬってください」
大きさと形、それぞれは理解していることは分かりました。
しかし、ふたついっぺんに言われると、どちらかに引きずられていました。正答率は1/2。再度、繰り返すと二つ選べました。
二項目の聴覚記憶はしばらく課題です。
- 絵本
子どもらしい音の大小の伝え方
ひと月ほど前のこと
大きな音にも驚く様子がないため、マッピングをしてもらいCレベルをあげてもらいました。
電車が通り過ぎる時や掃除機の音に対して「大きな音だね!」
音量を絞ったテレビに対して「音量小さいね、大きくしようね!」
など、日常でも音の大きさに気づくような声かけをしていましたが、なかなか音の大きさの大小を判別するのは難しいようでした。
ところが、ある日、息子が「おおきい」と言って、
洗濯機をバンバン思いっきり叩き始めました。
そして、「ちっちゃい」と言って、小さく叩きました!
洗濯機というところは・・・ですが(^^;)
音の大小がやっと分かった嬉しさが勝ちました。一歩前進です!!
「大きい」「小さい」って物の形の大きさだけでなくて、音の大きさにも使うし、事の大小っていう使い方もあり、言葉って深いです。
人工内耳を装用して48,49,50週間目の気づき
発語は46語増えて約300語になりました。
- 発語(46語)
名詞 | 動詞 | その他 | |
のり | あわ | とる(とって) | くるくる |
なす | トラック | 見る(見せて) | 寒い |
かぼちゃ | バイク | (扉を)開ける | コッシー |
すず | すなば | (扉を)閉める | キョウリュウジャー |
貝 | スーパー | 待つ(待って) | こちょこちょ |
四角 | 幼稚園 | くっつく | かゆい |
茶色 | 保育園 | 離れる | どうしよう |
てんとうむし | 公園 | キティちゃん | |
マスク | 炊飯器 | しょくぱんまん | |
穴 | 金魚 | かれーぱんまん | |
玉ねぎ | パフェ | メロンパンナちゃん | |
日記 | 海 | てんどんまん | |
駅 | さくらんぼ | ||
せっけん |
- その他
エレベーターに乗った時、機械音アナウンス「1階です」というのに続いて、
「いっかい」と息子が言っていました。
機械音やスピーカーを通しての音は人工内耳では聞きとりにくいと聞いていましたが、これくらいの短い語彙なら現時点でも聞きとれているようでした。
まずは、丁寧に。そして、気長に言葉かけしていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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