※補聴器を装用しても音の反応が全くなかった息子。2012年3月、1歳6か月で人工内耳手術をしました。
『お耳の成長記録』として、人工内耳を装用してからの息子の様子、聴こえの変化、ことばの表出記録などを、当時のメモをもとに過去を振り返って綴っています。
まとめはこちら>>>『お耳の成長記録』
人工内耳装用22週間目(1歳11か月)
こどもちゃれんじと家庭療育
『こどもちゃれんじ』に入会していました。
毎月届くちゃれんじの教材は、さまざまな興味や関心を息子から引き出してくれたように思います。
一緒におもちゃで遊んだり、ごっこ遊びの道具で言葉のやりとりを学んだり、ブロックで創作したり、絵本の読み聞かせをしたり。機械音にも抵抗がなくなったのはちゃれんじの教材(はてなんだくんなど)のおかげもあると思っています。
当時息子は1歳11か月でしたが、まだお耳年齢22週間(5か月)。
当然のことながら言葉が遅れていました。しかし、1歳半ごろからちゃれんじの教材でも「ことば」を意識したものが届くようになりました。ことばの遅れに直面することになり、つらい気持ちになりました。
しかしながら、これにより聞こえる子のことばの発達の目安として私自身が自覚することにもなり、家庭療育の取り組みに利用することができました。
また、子どもの発達は「ことば」だけではありません。
1歳は、たべる、ねる、はをみがく、くつをはく、など、
生活習慣がまずは第一です。
さらには、ことば(音声言語の理解)がなくても、知識や概念を身につけていくことはできます。
そういう点では、ちゃれんじの教材が月齢相応の知識や概念の目安となり、家庭での取り組みの手助けになりました。
色合わせ(色の概念)
『いろっち』という、ちゃれんじのキャラクターが出てきたのがちょうどこの頃です。そろそろ色の概念が分かるようになる頃なのだと思い、家庭療育でも色合わせを取り入れていました。
粘土遊びのお片づけの時、息子は粘土の色と同じ色のキャップでふたをしていたので色合わせはできていました。
色の識別はできるようになってきているように感じました。
しかし、一緒に片付けている時に、
「赤とって」「きいろのふた、ちょうだい」
と息子に言っても、違う色を渡されました。まだ色の名称を音声で認識できていないことは明らかでした。
そのため、遊びの中で色合わせをしたり、日常で目にするものに対して色に関する声かけを意識するようにしていました。
ベビースイミング体験
スポーツクラブのベビースイミングクラスの体験に行きました。
プールでは人工内耳をはずさないといけないから不安でした。
(当時はまだ人工内耳用の防水キットが販売されていませんでした)
聞こえないけれど大丈夫かなという思いと、息子の場合、人工内耳を外すと喜怒哀楽が減ってしまい声をほとんど出しませんでした。普段はずっと声が出ている子だったので、余計に静かに感じました。
しかし、人工内耳歴が長くなってくると、外しても話すようになりました。当時はまだ過渡期だったからだと思います。
いろいろ不安はありましたが、聞こえないわ、泳げないわでは、体育の授業でも困るだろうと思い、問題がなければ今のうちから水に慣れておきたいと思ってのことでした。
最初は、しっかり私にからみついて離れませんでしたが、そのうち慣れてきて、両手両足を伸ばしてぷかぷか浮いたり、座り姿勢からの飛び込みをしたり、体験中の息子が一番水に馴染んでいました。
最後は、コーチに抱かれて水の中にザブンってもぐらされましたが、泣かずにけろっとしていました。
でも、水に潜るタイミングは、ロンドン橋の歌の最後だったので、聞こえない息子にとってはタイミング分からず潜らされることになります。ちょっとはらはらでした・・・
今後はこういう時に、何か合図を決めておいた方がいいなと感じました。
それに、ベビースイミングでは泳ぎだけでなくて、手遊び歌や水の中でダンスもします。むしろ、そちらがメインな印象でした。
息子も聞こえないなりにコーチを見て真似していましたが、見ている私の胸中はちょっと複雑でした。
ベビースイミングとはいえ、聞こえないのは楽しさが半減だと感じました(*_*)
そんな理由もあって入会は見送りましたが、息子の新たな興味が発掘できて体験にでかけて良かったです。よほど楽しかったようで、翌日は洗った水着を見つけてきて、玄関まで私の手を取り、靴を履きだしました(・∀・)
プールでは写真が撮れなかったのでこの日は絵日記を書きました。
写真日記をメインにしていましたが、写真が撮れない状況のものは絵日記にしていました。
その後、スイミングスクールに通い始めた話はこちらです。
人工内耳を装用して22週間目の気づき
- 身振りなし音声だけでアクションがあった言葉
歌に出てくる
パンダ、うさぎ、コアラ(あの歌!)
ぞう、キリン、ぶた、ねこ、いぬ
- 発語
いずれも不明瞭ですが、オノマトペを声であらわすようになった。
洗濯機のタイマー音に合わせて、「ぴーぴーぴー」
飛行機を持って、「ぶーん」
泣いてる赤ちゃんに、「うぇーん、うぇーん」
紙をやぶる音、「ビリビリビリ」
手遊びで、「グーー、パっ」
- 発声
「あうっ、あうっ、あうっ、あうっ」と連呼しながら物を指さしたりする。
同じように、「あうっ、あうっ」と言いながら話しかけてくる。
テレビの中の歌手に合わせて、マイクをもって声を出していた。
- その他
外に出た瞬間に、カラスの声に気付いて周りを探した。
セミの声に気付いた。
まずは、丁寧に。そして、気長に言葉かけしていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
色の概念の定番おもちゃ