保育園生活の3年間。先生と連絡ノートの交換をしていました。毎日書いてくださるとは思っていませんでした。
最初は私も連絡ノートという形は考えていませんでした。
入園してしばらくしたある日のこと。うちに帰るなり「うるさくてぜんぜん聞こえない」と息子が号泣した日がありました。
それからお手紙という形で時々先生と連絡をとるようになりました。ただ、手紙だと積み残されません。それで、ノートに変えさせてもらったのが始まりです。
ノートに変えた際には、”お返事はいらないのでおうちでの様子で心配なことがあったら書かせてください”とお願いしました。
それがはじまりです。
先生は毎日の活動の内容や息子の様子、友達との関わり、聞こえの反応などを記してくれました。予定などを書いてもらう方もいらっしゃるようですね。
私からは、降園後に息子から聞いたその日の活動の感想やお友だちの話、家での様子を書いていました。
息子から伝聞した内容を記すことで、息子がどう感じていたかが先生にフィードバックされていました。
先生が見た感じと同じであればいいですが、実際は違うこと(聞こえていなくて理解できていないこと)もありました。例えば、こんなことなど⇒★
また、言語訓練のため早退することもあったので、どんなことをしたのかなども書くことがありました。
こうして配慮してもらったおかげで助かったことについては、感謝の気持ちを伝えていました。嬉しかった気持ちを伝えることは大切だと感じます。
先生もそのことはよく覚えてくださっているので、以後同じ状況下では気にかけてみてくれるようでした。
それに、難聴だから配慮してもらって当たり前にならないようにするためにも、感謝する気持ちは私にとっても大切だったように思います。
それから、息子との会話。
これは当初想定していませんでしたが、「今日こんなことがあったの?」と息子から保育園の話を引き出すきっかけになりました。息子の拙い話では分からないことも連絡ノートのおかげで理解できることがありました。
来年度の進路を決める時期ですね。難聴児のママさんの中には悩んでいる方もいらっしゃるのかなと思います。
うちもそうでした。願書提出ぎりぎりまで、入園先を悩みました。
難聴理解のある園が望ましいのは言うまでもありませんが、入園しないと分からないことも多いですよね。
でも、入園してからでも難聴理解を作っていけます。変えられます。
正しい難聴理解や環境なんて最初はなくて当然です。
聞こえにくさは分かりにくく、忘れやすいものです。気に留めてもらうためにも、担任の先生とできるだけ毎日連絡できる環境を作ることが大切だと思います。
もし連絡ノートをしたいけど負担をかけそうで頼みにくいという方がいらしたら、園生活でお子さんが困った時を見計らって、「保護者→先生の片道の連絡ノートでいいので」と、さりげなくお願いしてみるのもいいかもしれません。
連絡ノートを書いてくださるかは分かりませんが、保育のプロならノートに書いてあることは気に留めてくださるのではないかと思います。
そして、何も連絡ノートだけが先生とのやりとりする手段ではありません。
送り迎えの立ち話や、園の行事の手伝いに参加するなど、先生と話をする機会は積極的に作れます。
つい忘れられがちになる難聴理解。維持してもらうために、これは欠かせないことだと思います。
日頃の感謝の気持ちを忘れずに。
お願いしたいことがある時は謙虚に。
難聴理解は少しずつ