小中学生の頃の仲良しの友達が片耳難聴でした。
お互い結婚して引っ越したので直近で会ったのはもう5年も前になりますが、今でもやりとりが続いている大切な友達の1人です。
当時から補聴器はしていなかったので、彼女が聞こえにくいことは仲の良い友達しか知らなかったと記憶していますが、
こっちに座っていい?と聞かれて場所を変わったり、
聞こえる側の耳を傾けてきたりしていました。
ドラマ『半分、青い。』の中でデート中の鈴愛ちゃん(片側難聴の高校生)を見ていて、「あ、同じだ」と、ふと制服姿の昔の彼女を突然思い出しました。
彼女のことを思い出しても、片側難聴だということを忘れているほどだったのです。
交換日記をしたり、一緒に学校へ行って部活して、、、ということが真っ先に頭に浮かんできます。
当時も彼女のことを片側難聴だと意識してなかったような気がします。
彼女も困ることがいろいろあっただろうな。
私は気付いてあげられませんでした。
今になってその友達の気持ちがちょっと分かりました。
さて、先日土曜日にその朝ドラの『半分、青い。』を見ていた時のこと。
「この主人公の女の子は片方の耳が難聴なんだよ」
と息子に話すと、
「片方だけならいいじゃん」
と返ってきた(o_o)
息子(両耳難聴)の言葉には重みがあります。。。
そうだよね。両耳とも聞こえないもんね。。。
返す言葉に詰まっていたら、
「片方聞こえるならぜんぜん大丈夫だよ!!」
と、想像とは違うなんだかポジティブ発言でした(°▽°)
ちょっとホッとしました。
聴こえる私には絶対言えない言葉です。
でも息子が言うと、片側でも聞こえるなら大丈夫と励まされているように感じました。
聴こえのことは、難聴者自身にしか分からない感覚です。
自分の子であっても、何年一緒に暮らしても、私には分からない。
聞きたくても聞こえない時がある
聞こえないことに気づかない時がある
聞こえていると思われて誤解される時がある
聴こえの配慮を受け入れてくれない時がある
忘れられてしまう時がある
面倒がられてしまう時がある
もう一回聞きたい時の言い出すタイミングに気を遣う
聞きなおすことの勇気
・・・
毎日続くこれらのこと。
想像はできるけれど、聴こえる人には本当のところは分からない。
それでも寄り添っていくことで、気持ちに近づけると思っています。
毎日ごくろうさんと息子の耳にかかる人工内耳をみて思います。