※補聴器を装用しても音の反応が全くなかった重度難聴の息子。2012年3月、1歳6か月で人工内耳手術をしました。
『お耳の成長記録』として、人工内耳を装用してからの息子の様子、聴こえの変化、ことばの表出記録などを、当時のメモをもとに過去を振り返って綴っています。
まとめはこちら>>>『お耳の成長記録』
運動会
振り返りの記録が続いていたので、ちょっと閑話で現在の話を。
先日運動会がありました。
開会式と閉会式
屋外での行事はいつも聞こえているのかどうか気になるところですが、息子の学校では毎週月曜日の朝礼ではロジャー(補聴援助システム)を使ってくださっています。
今年の運動会も朝礼と同様に、開会式と閉会式でロジャーを使ってくださっていました。
それぞれ内容は、
<開会式>
開会の言葉
国旗・校旗掲揚
優勝旗返還
校長先生の話
誓いの言葉
校歌斉唱
<閉会式>
得点発表
優勝旗授与
校長先生の話
国旗・校旗降納
閉会の言葉
中には重要度の低い内容もありますが、話が聞き取れなくてモヤモヤするより、難聴児こそ自分で聞いたうえで、必要な情報かどうかを取捨選択できることが大切だと思っています。
そのため、発信側(先生や親を含む大人)が要不要な情報かを判断するのではなく、全校生徒に向けた学校の情報に関しては、できるだけロジャーを使ってもらい聞き漏らしのないようにサポートしてもらっています。
ダンス
表現種目にダンスがありました。
最近リリースされたJ-POPの音楽に合わせて踊るのですが、この音楽がまた大変聴き取りにくい曲でした。そのため、YouTubeで家でも繰り返し聞いて覚えました。
息子にとっては音を聴き取るのも大変ですが、音に合わせて踊るのもまた大変。
親としてはダンス種目はいつも心配ですが、本人はいつもあっけらかんとしています。
ダンスは大丈夫?と聞く私に、
「振付忘れたら周りを見るから~平気平気」
と(^^;)
そんな息子に、
「振りが遅れた方が探しやすいから、そのままでいいよ!」と私もめちゃくちゃな励まししていました。
ダンスの練習。
最初はロジャーをつなげてくれていたそうですが、
「先生(練習指導する教師)の声がずっと耳に入ってきて集中できないからロジャーがない方がいいです。
ロジャーがなくても音楽は聞こえるから大丈夫です」
ということを先生に伝えたそうです。
結局、ダンスはロジャーなしで練習、本番を踊ったそうです。
他にも難聴児がいるのですが、ダンスもロジャーがあった方がいいという生徒もいたと息子から聞きました。
ひとりひとり聴こえが違えば、必要とするサポートも違ってくる
これはどんな障害にもいえることだと思います。
授業でも、視覚情報を頼りにしている子もいれば、聴覚補償の充実を望む子もいます。
いろいろな聴こえに寄り添ってくれる学校、先生に感謝しています。
同じ難聴でも必要なサポートがそれぞれ違うこと、その中で自分はどうしてほしいのか周りに伝えることが大切だということ。
自分のことを伝えるチカラ
これがインテグレーションでこそ得られるスキルの一つだと思っています。
インテグレーション、子が小さいうちは親の介入は不可欠です。
入れてしまえば終わりではありません。ここからスタート。
聞こえない、聞こえにくい場合はどうしたらいいのか、社会に出ていくまでに必要なことを学んでいく時間だと思っています。
保育園でインテしてから、聞こえにくい状況、聞こえなかった時の対応を私が先生に伝える姿、伝え方、内容をずっと息子は傍で聞いて見てきています。
まだ自分ですべてのことを伝えることはできませんが、親の姿や同障の友達を通して、息子も少しずつ自分で伝えることができるようになってきているように思います。
短距離走
スタートはピストルが合図です。
これは旗なしでも聞こえることは過去の運動会から経験しているので、問題なくスタートができました。
聞こえないかもしれないお子さんは、その旨を伝えて旗を使うことをお願いしてみるといいですね。
未就学児だと、先生が後ろに座って背中をポンと触って合図を出してもらうと安心かもしれません。
まずは、丁寧に。そして、気長に言葉かけしていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
『さかさことばで うんどうかい【新版】 (こどものとも絵本)』
『うんどうかいがなんだ! (きむらゆういちの行事えほん) 』
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