難聴児の子育てや人工内耳に関する講演会や勉強会、イベントなど、多分多く参加している方だと思います。
特に息子が小さい頃は情報に飢えていました。
一人で参加することがほとんどでしたが、最初の頃は夫も参加しました。地域の難聴児が集まる会には息子も一緒に参加することもありました。
その中で私が影響を強く受けた勉強会がありました。
ある先生が「たかが5dBと思わないこと」とおっしゃいました。
5dB今よりよく聞こえると、聞こえる音の世界が違ってくる。
例えば、人工内耳ではマッピングで25dBの聴こえを作ることができるのに、これを30~40dBで満足していてはもったいないともおっしゃっていました。
聴こえが言葉に直結
言語習得期の難聴児は、聴こえが言葉の習得のしやすさにシビアに結びついてくるという話だったと思います。
曖昧に聞こえるより、聞こえやすくなる方が言葉を習得しやすくなるのは当たり前といえばそうなのですが。
40dBの時の語音明瞭度、そして30dBの時、25dBの時と見せてくださいました。
同じお子さんの比較でしたが、映像を通してみると5dBの世界の違いがよく分かったものです。
子どもが今どれくらい聞こえているのか把握することが大切
そのためには、補聴器や人工内耳の調整(マッピング)でどこを調整したのか教えてもらうこと。オージオグラムで確認すること。
私は5dBの聴こえの違いがどれほどなのかは分かりません。
でも人工内耳や補聴器の適切な調整がよい聴こえにつながることは分かります。
息子は当時もう人工内耳を装用していました。40dB前後でした。
それからまだまだマップの調整の余地を感じ、リング6音の反応や日常生活の音の反応の様子などを伝え、STの先生にマッピングしていてだきました。
40~50dBからなかなか上がらなかった聴力でしたが、人工内耳を装用して9か月目ではじめて30dBに届きました。
これはたまたまかもしれませんが、息子の発語が急に増えたのが9~10か月目。時期としては重なります。聞き貯めていた時期もあったと思いますが、聴き取りやすくなったのはあるかもしれません。
しかし、その後はまだ安定せず30~40dBを行ったり来たりしていました。
25~30dBに安定してきたのは、人工内耳を装用して1年10か月頃でした。
今は概ね20~25dBです。
あわせてどうぞ『これまでのお耳歴』
親の関わり
補聴器や人工内耳の調整は親が関与できないところなのでもどかしいです。
でも、子ども自身が上手く伝えられるようになるまで、調整の要望は親が代弁してあげることで、STの先生との協同作業であるとも思っています。
分からないことは質問しました。それでも分からないことも多かったですが、息子が今どれくらい聴こえているのかはオージオグラムをいただいて確認していました。調整(マッピング)をした時は、データもいただいていました。
マップを変えると、息子の発音が崩れたりすることもありました。1週間ほどするとまた戻ったり。いったいマップが変わってどんなふうに聞こえているのでしょうか。とっても不思議です。
難聴児のいち母親の感覚としては、言語習得期は5dBにこだわりつつも、聴こえが落ち着いたらマップを頻繁に変えない方がいいのではないかとも感じました。
ほんとよい聴こえを作っていくのは難しいです(*_*)
先日うちの中を整理していたら、その頃私が書いた七夕の短冊がでてきました。
「息子の耳がずっと聞こえますように」
そんなこと書いたことすらすっかり忘れていました。それよりもよく取っていたなと我ながら思いますが汗
当時は聞こえるようになったことがまだ奇跡だったのだと思います。
人工内耳に感謝する気持ちを思い出しました。
これからもずっと聞こえてほしい
息子とおしゃべりする幸せが続きますように
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